今回の歌語りで戦争の残酷さを最も表しているのが米軍の攻撃に住民たちが防空壕に追い詰められた場面。泣き叫ぶ赤子を黙らせろと日本兵が命令します。

「貴様だまらせろ!」
極限状態の中で母親はやむなく我が子を胸に押しあて窒息死させてしまいます。
「仕方ないよ戦争だもの」
作品の最後に歌うのは「みるくゆがふ」という歌。
沖縄の民謡に登場する「みるくゆ」とは神仏がもたらす平和な世の中のことです。

戦争の犠牲になった赤ちゃんと母親の悲しみが浄化されてほしいという山本さんの祈りが込められています。