新たな風「納屋カフェKAGIYA」の誕生

耕英地区に新たな変化が生まれている。5月18日、「山の納屋カフェKAGIYA」がオープンした。石川県金沢市と大崎市で放課後等デイサービス「キーズ」を運営する水野早貴さんは、耕英地区にKAGIYAを開店した理由をこう語る。

水野早貴さん:
「栗原市内のいろいろな所を見て、自分たちが一番譲れないポイントって何だろうねって話した時に『景色だね』ってなったんですよね。やっぱり空気も違うし、自然の中というところが私たち譲れなかったので。市役所の方からこの場所を教えてもらってご縁いただいて進んでいったという流れです」

開放的なカウンターに14席があり、目の前には広い畑。その奥には森が見える。コーヒーをはじめ、様々な手作りメニューを楽しめる。

水野早貴さん:
「まずは名物になりつつあるおはぎ。ついで人気なのはおむすびプレート。あとはコーヒーというこの3品が皆さんに気に入っていただけているような感じがします」

おはぎは白砂糖を使わず、おむすびプレートにはその時期の山菜などを使った惣菜が添えられる。おにぎりには石川県の能登の塩を使い、ノリは別添えで提供する。コーヒーは麓の六日町で新鮮な豆を仕入れ、店で挽いて提供する。

開店から半月、客の評判は上々だという。

水野早貴さん:
「本当にいい方々ばかりが来てくださって、『また来るね』とか。いろんな方々が宣伝してくれているようで、『教えられて来たよ』という方々が多いです。山は登りに来てないけどここに直接来られる方もいらっしゃるし、温泉入った後に温泉のところで紹介してもらって来たという方々とか」

水野さんは今後、自分たちを迎え入れてくれた地元の人たちに恩返しをしていきたいと話す。

水野早貴さん:
「地元にも、この場所をすごく大事にしている方々がたくさんいらっしゃるので、一緒になってこの場所を大事に作り上げていければ。皆さん両腕広げて迎え入れてくださって可愛がってくださっているので、そういった部分で恩返しができればいいなと思います」

栗原市を訪れる観光客は、岩手・宮城内陸地震と東日本大震災による減少から回復し、2016年には年間200万人を超えた。しかし新型コロナウイルスの影響で2020年、21年は130万人台に減少。その後少しずつ回復し、2024年は176万人に達している。2023年には、栗原市出身の狩野英孝さんを「くりはら観光大使」に任命するなど、観光活性化の取り組みを続けている。