戦後80年にあたり、原爆犠牲者の慰霊などのため広島県を訪問中の天皇皇后両陛下。きょうは、上皇ご夫妻も訪れた原爆養護ホームを訪問し、被爆者らにやさしく声をかけられました。
午後3時すぎ、広島市の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」に到着された両陛下。出迎えた関係者と挨拶をしたあと、館内の交流スペースで被爆者10人と交流されました。
陛下
「こちらの生活はいかがですか」
被爆者
「なんとか元気にやっております」
陛下
「原爆の関係も大変でいらっしゃったと」
被爆者
「そうですね。私の場合は両親が亡くなりました。家も無くなったんですが、原爆孤児になりました」
この「矢野おりづる園」には2014年、現在の上皇ご夫妻も訪問されています。
上皇さま
「被爆をされたのは、おいくつの時ですか」
被爆者らに、かがんで声をかけ、その体験に耳を傾けられました。
今から80年前、アメリカ軍が人類史上初めて広島に投下した原爆により多くの命が奪われ、さらに生き残った人々も被爆後遺症に苦しんできました。
陛下も皇太子時代から度々、原爆養護ホームを訪問。被爆者に心を寄せられてきました。
今回「矢野おりづる園」を訪れたことで、広島県内に4か所ある原爆養護ホームすべてに足を運ばれたことになります。
懇談した被爆者は…
被爆者 瀬川孝子さん(93)
「健康のことを心配してくださって、それが残っています、印象に。常に国民に寄り添っていただいているお姿を伺うことができました。感謝しております」
これに先立ち午前には、豪雨災害の被災地も視察されました。訪れたのは、広島市安佐南区の「小原山砂防堰堤」です。
この地域では、2014年8月の豪雨による土砂災害で住宅が流されるなどして23人が犠牲になり、その後、土砂災害を防ぐ目的で砂防堰堤が整備されました。
陛下は当時の状況について説明を受けると、「大きな被害だったんですね」と話し、両陛下そろって黙礼されました。
その後、土砂災害で家族を亡くした人たちと懇談。
陛下
「大変でございましたですよね。お母様が」
母親を亡くした沢本恭宏さん
「自宅が土砂で崩壊して、1階で寝ていた母が流されて」
今回の広島訪問で、災害で傷ついた人々、そして原爆犠牲者や被爆者らに心を寄せられた両陛下。2日間の日程を終え、今夜帰京されます。
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