砂浜で遊ぶ子どもたちの姿を横目に、ビニール袋を足に巻いて海に入る少年がいました。砂が足に付くことが耐えられなかったのです。これは映画監督・君塚匠さんの幼少期の記憶。55歳になって初めて「ADHD(注意欠如多動症)」と診断されるまで、彼は自分の「生きづらさ」の正体を知らずに人生を歩んできました。

映画『星より静かに』は、君塚監督自身の体験をもとに制作された作品です。

長年の葛藤と向き合い、自分自身を見つめ直す旅を映画という形で表現しました。

見えにくい障害と共に生きる人々の日常と、それを取り巻く社会の偏見や理解の難しさを丁寧に描いています。