年々増加する自動車の窃盗。今後さらに被害が拡大する可能性があるといいます。専門家が“史上最恐最悪”と警鐘を鳴らす新たな手口とは?実態を取材しました。
アラーム音に気づき玄関を出ると…愛車を盗もうとする男たちの姿
「盗られてそいつらが得をするようなことは嫌やった」
大阪市西成区に住む50代の男性。5月8日、自宅に停めていた愛車を盗まれそうになりました。
(男性)「やたらこの(防犯センサーの)アラームがピコピコ鳴るんですよ。まさか泥棒かと思って」
狙われたのは、4年前に新車で約800万円で購入したトヨタのアルファード。駐車場に設置された防犯カメラが、犯行の一部始終を捉えていました。
【防犯カメラの映像】
午前2時半ごろ、1台の車が男性の家の前で止まると、顔を隠した3人の人物が、駐車場に止められたアルファードに近づきます。
周囲を警戒しながらバンパー部分でなにやら作業を進める3人。防犯対策で設置されていたアラームが何度も鳴りますが、やめる様子はありません。
仲間からなにかを受け取った1人がしゃがみ込んで作業を続けます。その時…
「なにしとんじゃこらー!!」
アラームや物音で犯行に気づいた男性が玄関から飛び出してきました。車は急発進。乗り遅れた2人は走って逃げていきました。
(男性)「こっちはしんどい目して働いてるのにね。夜に家に来てそれ(車)を持っていってお金を稼ぐような人は絶対に嫌やなと。『そんなことはあかんぞ』という思いで追いかけた」
車を盗まれるのは免れましたが、確認したところバンパーの一部が壊されていたといいます。
(男性)「ここのネジを外してガンってやるんですね。開けられて、なにかをつながなあかんセンサーを抜いてたらしいんですよ」