一時は「引退」も脳裏に…再び立ち上がらせたのは仲間たち
中学生のときから倉敷守安ジムに所属。練習相手がいない、という地方ジムのハンデがありながらも、生活のすべてをボクシングに捧げ、一度は上り詰めたからこそ…。
(ユーリ阿久井政悟選手)
「ただやるだけなら、みんないくらでもできるけど、また世界チャンピオンになる、というのはなかなかできることじゃないから」
「またあそこまでいくのはしんどいなあ、と思うし」

「引退」も頭をよぎりました。
(ユーリ阿久井政悟選手)
「続けるのなら、中途半端には続けたくないなあって。『自分は元世界チャンピオン』という驕りだけではやりたくない」

阿久井選手を再び立ち上がらせたのは、去年秋からフィジカルトレーニングのために通い始めた母校・環太平洋大学のトレーナーたちでした。
(ユーリ阿久井政悟選手)
「『ユーリ阿久井サポートチーム・第二弾』という紙を渡されて、辞めれんじゃねえかって。やるしかなくなりました」

一枚の紙【画像⑪】に込められた、“ともに戦う”という仲間の思い。阿久井選手は再び世界を目指す「覚悟」を持ちました。


「手も振る、手も降る!」
試合の2週間後には練習を始めました。
(野仲直樹トレーナー)
「フィジカル(身体能力)で天性の優れているものは正直あまりない。欠けている部分を努力で補ってきたところはすごく尊敬。少しでも手助けになれば」

もっと強くなるために…以前よりも質を高めたトレーニングで、持久力や筋力の増加を目指しています。
(野仲直樹トレーナー)
「『引退した後にトロピカルな地で木登りをしたい』という阿久井さんの要望に答えたトレーニング【画像⑭】」
「なんなあそりゃ」
