戦後80年プロジェクト「つなぐ、つながる」です。太平洋戦争末期、多くの特攻機が飛び立った鹿児島で、特攻に異議を唱えた指揮官がいました。軍の命令に逆らい、信念を貫いた姿を地元出身の落語家が創作落語で語り継いでいます。
「人として最低の作戦を立てるんですよ。特攻隊っていうんです」
落語家・桂竹丸さん(68)。国内最大の特攻の出撃地だった鹿児島県鹿屋市の出身です。地元に拠点があった旧海軍の戦闘機部隊「芙蓉部隊」の創作落語をつくりました。
主人公は、当時29歳だった指揮官の美濃部正少佐。戦局が悪化し、特攻が主流となっていた中、連合艦隊司令部の作戦会議で、異議を唱えたとされています。
「特攻機ではアメリカには勝てません。バッタバッタと撃ち落されるだけです、と言います。当時、上官に歯向かうだけでどれだけ極刑があったか、皆さんも想像つくでしょう」
美濃部少佐は、単に命を犠牲にする特攻ではなく、より成果をあげやすい夜間の攻撃を貫きました。
桂竹丸さん
「特攻隊ってみんな死んでいったんじゃなかったのか。それから興味が湧いて」
竹丸さんは関係者を何度も訪ね、噺を磨き上げています。当時、隊員たちがよく訪れていた写真館です。店主の澤俊文さん(84)は当時5歳でした。
澤俊文さん
「(隊員たちに)遊んでもらった。父が夜中に僕を起こして『あの音を聞いてみろ。沖縄に行く飛行機が飛んでいる。みんなで一緒に祈ろう』」
「夜中ですよ。飛んでいくんですよ。それをね、帰って来いよ、また戦おうな、帰って来いよ、と最後までずっと見続けておりました」
竹丸さんは、地元の中学校をまわって、特攻の悲惨さを伝えています。
「特攻はむごいな。スピードの出ない練習機で敵の軍艦に体当たりしていくという戦争はむごいな、特攻はむごいな」
講演を聞いた中学生
「戦争はだめだということも、何かに立ち向かう勇気もとても大切だと思った」
桂竹丸さん
「ありがたいという気持ちと戒め。何気ない平凡な一日がどれだけ幸せか」
特攻の最前線の地に生まれた落語家。自身の話芸で命の尊さを語り継ぎます。
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