コロナ禍で通販市場が拡大し「運送業界」の需要が増えています。一方で、燃料費が上がっているほか、競合他社が増えて過当競争ともいえる状況になっています。そんな中、取材班は高速道路の「深夜割引」をめぐりトラックドライバーたちを悩ませている実態に迫りました。

大型トラックが路肩を埋め尽くす…目的は「高速道路の深夜割引」

 10月14日の東名高速道路・上りの東京料金所。時刻は午後11時45分。

 (記者リポート)
 「いま1台トラックが路肩に止まりました」

 なぜか料金所の手前で大型トラックが減速し、路肩に停車しました。高速道路上での駐停車は道路交通法で禁止されていますが、その後も次々と停車するトラック。路肩をトラックが埋め尽くします。
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 路肩がいっぱいになると、今度は走行車線にも止まるようになりました。約10分後には同じようなトラックが次々と増えていき、あっという間に3つの車線を塞ぎました。そして…。

 (記者リポート)
 「トラックが動き始めました。先頭が動き始めました」

 日付が変わった午前0時。停車していたトラックが一気に動き出し、料金所を通過していきました。

 深夜の高速道路上で発生している異様な光景。その理由とは…。

 (トラック運転手)
 「やっぱり午前0時を超えるまで待機しているんじゃないの?ETCの割引が効くから」

 高速道路の深夜割引です。深夜0時~午前4時までの間に料金所を通ると、料金が30%割引(ETCのみ)になる制度です。

 (トラック運転手)
 「福岡を出発して埼玉まで行ったとしましょう。大型車で通常が約3万円なのが約2万円になるので、だいぶでかいですね」

 ほぼ毎日起きているという「深夜0時待ち」。これによって引き起こされている問題がありました。