鹿児島県屋久島町の口永良部島で火山性地震が増加し、気象台はきのう11日夜、噴火警戒レベルを2から、3の入山規制に引き上げました。火山活動の高まりに、島では心配の声も聞かれます。
気象台によりますと、口永良部島では今月5日ごろから古岳火口付近などを震源とする火山性地震が増えています。11日、12日はともに12回観測され、きょう12日までの10日間であわせて146回となっています。

気象台は「火山活動が高まっている」として、11日夜、噴火警戒レベルを2から、3の「入山規制」に引き上げました。レベル3は、去年10月以来です。
気象庁は島に機動調査班を派遣し、火山ガスの放出量は1日20トンと少なかったものの、古岳付近は膨張した状態が続いているということです。
(気象台・口永良部島火山防災連絡事務所 五藤大仁所長)「(過去の)噴火前にも見られた現象。今後も同様の噴火が発生する可能性がある」
現在、口永良部島では86人が暮らしていて、2020年8月を最後に噴火はしていません。
(宿経営者)「夏休みやお盆に観光客が安心して宿に来られるか心配」

気象台は、火口からおよそ2キロの範囲で大きな噴石と火砕流に、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲は火砕流に警戒を呼びかけています。