コメの価格高騰を受けて、青森県三沢市は総額約5000万円の対策事業を決めました。市内全ての子育て世帯に、子ども1人あたり4400円分の「おこめ券」の配布などが盛り込まれています。
三沢市議会は12日、総額1億1000万円にのぼる補正予算案を可決しました。
主な事業は、コメに関する2つの対策事業で予算は約5000万円にのぼります。
三沢市 小檜山吉紀 市長
「市民は負担で生活にあえいでいる。行政が空気を読んで、手伝えるところは手伝う」
対策事業の1つ目は、「おこめ券」の配布です。
市内の全ての子育て世帯に、18歳以下の子ども1人あたり4400円分を配る計画です。
対象となる子どもは市内に5441人いて、7月末~8月上旬の「おこめ券」の発送を目指しています。
対策事業の2つ目は、三沢産の新米「まっしぐら」を子ども1人あたり15kg配布するものです。
こちらの対象となるのは、1人親世帯と、子どもが3人以上いる世帯だけで903世帯と見込まれています。
三沢市民は
「すごくありがたい。お米をたくさん食べるので、ありがとうですね」
「すごく助かります。子どもが3人いて、お米がすぐになくなってしまうので、絶対に食べるものなのですごくありがたいです」
今回の事業に、コメ販売店も期待を寄せています。
「KOMEKUUTO三沢店」では、コメが高騰してからは、県外客からの注文が相次ぎ、販売数量は1.5倍ほどに伸びました。
このため、店ではひと家族10kgまでと購入制限もかけていますが、今回の三沢市の事業で、子どもたちにいきわたるようにコメを確保したいとしています。
カワチョウライス 川村佳那子さん
「今回は18歳までのお子様がいる世帯ということなので、なるべく新しいフレッシュなコメを『おこめ券』を使って、多くの子どもたちに食べていただきたい」
コメ高騰で市民に負担が重くのしかかるなか、子どもたちのために行政、そして販売店ともに対応をとり始めています。