(青森テレビ「わっち!!News」6月6日 放送)
サッカーJFLラインメール青森は今シーズン3分の1を終え無敗の2位と絶好調です。成績面では結果を残している半面、Jリーグ昇格に求められる集客はふるわず。選手たちはピッチ内外で来場を呼び掛けています。

JFL参入10年目、今シーズン、ラインメール青森が絶好調です。リーグ戦の3分の1を消化していまだ負け知らず、6勝4分の2位です。この日は中盤戦の初戦、Y.S.C.C.横浜戦に向けて調整に臨み、チーム全体で戦術を確認し合っていました。
就任1年目の指揮官・原崎政人 監督も手応えを感じています。
原崎政人 監督
「全員でしっかり守備をするというところを一人一人が意識して強くやってくれているのがこの失点の少なさにつながっている」
好調の要因はここまで3失点の堅いでディフェンスです。天皇杯県予選決勝ではJ3のヴァンラーレを延長戦までスコアレスに持ち込みPK戦で下すなど守備が機能しています。
キャプテンの遠藤元一 選手も充実感をにじませます。
遠藤元一 主将
「自分たちの力でこの順位に今いることができて絶対に譲らないというところとチーム力を上げてより強いチームになっていくんだという気持ちが一人一人持っている」
一方、成績とは別にJ3昇格にはある課題があります。それが「集客力」です。
昇格条件の1つ観客動員数は1試合平均2000人以上が求められていますが、ラインメールはここまで1276人。こうした状況の中選手たちはピッチ外でもある取り組みをしています。
新井宇輝 アナウンサー
「観客動員数3万人を目指して選手たちはチラシ配りを行っています。こちらをスタジアムに持っていくと招待券がもらえ無料で観戦することができます」
選手たちはシーズンが始まってからほぼ毎週、練習終わりに自ら市内のスーパーなどでチラシを配っています。
「ラインメール青森です試合あるのでぜひ見に来てくださいお願いします」
住永翔 選手
「(受け取ってもらえて)うれしいですね。まずはラインメール青森というチームを知ってもらえることが少しでもきっかけになれば良い」
ここ5年で見ると、来場者少しずつ増加してきていて今シーズンは過去最多となりました。
さらに、サッカー教室や老人ホームへの訪問など地元に密着した活動で知名度向上を図っていますが、クラブは行政のサポートの必要性を口にします。
ラインメール青森 広報担当 油川聖菜さん
「私たちの発信力だけだと限界もあるので、青森市から発信していただくことで違う動きが出ることもあると思う」
本拠地のカクヒログループアスレチックスタジアムは青森市東部にあり、公共交通機関の数も少なく、アクセスの悪さが課題に上がり続けています。
ハード面の整備も求められていますが、現状は情報発信が中心となっています。
青森市 西秀記 市長
「まずは情報発信に務めることだと思います。ラインメールに関しても情報発信を市でもやっていきいたいと思っておりますし、私もSNSなどで発信していこうと思う」
観客に足を運んでもらった上で、一番大切なことは試合に勝ち続け、サッカーの楽しさを伝えることです。
遠藤元一 主将
「見にきてくれた人たちの心が震えるような試合をしたいと思いますし、クラブとしてもサッカー以外のところのイベントもたくさん用意しているので、後悔させない一日になる」
1995年のクラブ創設から30年。澄んだ海と、青い森、青森県の大自然をチーム名に刻む『ラインメール』が市民とともにJ3昇格を目指します。