心証は「真っ黒」、しかし…

一方、神谷は、事件以前の5年間に、被害者を含めて3人の妻を次々と亡くしていました。
1人目の妻は心筋梗塞で死亡。2人目の妻は急性心不全で死亡したとされています。
そして3人目の妻。彼女は池袋のクラブで働いていたホステスでしたが、神谷は、出会って6日でプロポーズという猛アタックぶりだったと言います。

毛皮を買って、宝石を買って、高級フランス料理店に…、連日の猛アタックだったそうです。(高級クラブ従業員の証言による)

心証的にはいわば「真っ黒」。被害女性の友人たちは、テレビに「真相解明を」と訴え、テレビのワイドショーは連日のようにこの事件を報じたのです。

保険金ももちろん不自然。そして被害女性の友人たちは神谷元受刑者の書棚の、読み込まれた医学書(赤線入り)やミステリー小説を見て「何かがおかしい」と思ったといいます。

しかし、神谷はカメラの前で自らの潔白を強く主張し続けました。
それをスポーツ新聞なども後追いし、こうしてこの事件は全国的な興味関心を呼ぶことになったのです。

この事件は「劇場型」と言われました。それゆえこうした映像が多数残っています。