生徒数の減少や学びの多様化に対応するため、今後の県立高校のあり方を検討する委員会が開かれました。公立への進学者数は減少する一方、通信制の生徒数は増加していることなどが報告されました。
(鹿児島大学・教育学部長 溝口和宏委員長)「大きな岐路に立っている。展望が開ける実効性のある提言をしていきたい」

学識経験者や学校関係者らが参加する「県立高校の将来ビジョン検討委員会」は、県が初めて開きました。
国のまとめでは、この春、鹿児島県内の中学校を卒業した人は1万5369人で、9年後には1割以上減る見込みです。私立を選択するなどし、公立へ進学する人の割合は減少傾向ですが、通信制の開陽高校の生徒数は現在2260人と、10年前の1.5倍に増えていることなどが報告されました。
(京都大学・准教授 塩瀬隆之委員)「本当に必要なものは何か。子どもたちにとっての学級の人数か、地域にとっての学校か。数十年前と同じ授業スタイルをしようとすると、固定されているので、にっちもさっちもいかない」
(鹿児島経済同友会 門田晶子委員)「生徒たちが行きたいと思える学校とは?なぜ不登校が多いのか?とか、質の部分。何らかの形でデータを集めたり探したりして提示してほしい」
委員からは生徒らの意見を聞く機会を設けることや、地域の実情に沿った対応が大切といった意見が出ました。
検討委員会は、来年3月に案をとりまとめる方針です。