気象庁は、九州北部(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分)では10日夕方にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があると警告しています。梅雨前線が活発化し、西日本を中心に警報級の大雨となるおそれが高まっています。
前線活動活発化、西日本中心に大雨のおそれ
気象庁の週間天気予報によりますと、13日にかけて、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発になる見込みです。特に西日本を中心に大雨となる所があり、前線の活動の程度によっては警報級の大雨となるおそれがあります。

10日、前線は華中から九州地方と本州南岸付近を通り、日本のはるか東へのびる見込みです。この前線は11日にかけてゆっくり北上し、その後はゆっくり南下する見通しです。
ただし、東シナ海から九州地方では前線はほとんど停滞する状態が続くとみられています。
この前線に向かって上空約1500メートルに暖かく湿った空気が流入していて、大気の状態が非常に不安定となっています。このため、雷を伴い非常に激しい雨の降る所がある見込みです。

九州地方で土砂災害に厳重警戒
特に九州地方では11日にかけて、土砂災害に厳重に警戒が必要です。また、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも警戒が必要です。
西日本では12日にかけて、東日本では11日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が必要です。加えて、落雷や突風、降ひょう、局地的に竜巻などの激しい突風にも注意が必要です。
九州北部などで線状降水帯発生の可能性
気象庁は、九州北部(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分)では10日夕方にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があると警告しています。線状降水帯は、積乱雲が次々と発生・発達し、同じ場所に猛烈な雨を継続的に降らせる現象で、短時間で記録的な大雨となることがあります。
気象庁の予測では、10日午前6時からの24時間雨量は九州北部で180mm、関東甲信・東海・近畿・四国・九州南部で150mm、中国で120mm、北陸で100mmに達する見込みです。