ネーションズリーグ女子予選ラウンド第1週の最終戦が9日に行われ、日本代表(世界ランク5位)はドミニカ共和国(同11位)にストレート勝利、開幕4連勝とした。この試合で解説を務めたロンドンオリンピック™銅メダリストの狩野舞子(36)に試合の振り返りといよいよ始まる男子の見どころを聞いた。※世界ランキングは日本戦終了時点
伊藤隆佑TBSアナウンサー:
見事に日本女子は開幕4連勝、狩野さんのパワーが通じましたね。
狩野さん:
いや、内心ドキドキしてたんですよ。ここまで3連勝、全部ストレート勝ち。私が解説に入って、どうしよう負けたりなんかしたら。あとはもうここまでストレートなんで、セットなんてとられたらどうしようなんて思ったんですけど。
伊藤アナ:
意外と解説者の心理面はそんな感じだったんですね。
狩野さん:
みんなでそういう話をしてました。
伊藤アナ:
やはりドミニカ共和国もオリンピック2大会連続ベスト8で、そのメンバーもたくさん残っていて、もつれることも予想されたと思うんですが。
狩野さん:
私も予想してました。今日はちょっともつれるんじゃないかと。ここまでも簡単に勝ってたわけじゃないですけど、でもやっぱりうまく3対0で勝ってたので、今日はやっぱりちょっと相手のブロックに苦しむんじゃないかなとか、やっぱ高さがあるので、そう思ってたんですけど終わってみれば3対0。すごいですね。
伊藤アナ:
今日、このストレート勝ちできた要因、印象に残った選手っていうのは誰でしたか?
狩野さん:
そうですね。誰でもいいですか?秋本(美空)選手です。
伊藤アナ:
お〜!3セット目、ビハインドの状況で出てきて、スパイクとブロック決めましたが。
狩野さん:
私も一応、その途中から入る難しさっていうのをわかってるんですけど、特にビハインドのシーンで出ていくって、やっぱり自分の中では「流れ、絶対変えるぞ!」って言って出て行くんだけど、やっぱりそこで逆転するってなかなか難しいんですよ。
伊藤アナ:
やっぱりそうなんですね。
狩野さん:
さらに、トスが上がってきて、それを決めるとか、目の前にトスが上がったのを止めるとか、それってやっぱり持ってないと、なかなか自分の前にトスが上がってくるってこともないですし、そもそもがやっぱり私も調子が悪いときって、何かボール触りたくないなって思っちゃったりとか、関わってない方が楽だったりするんですけど、そんなこともなく、自分でしっかりボールを呼んで打ち切って、しっかりとブロックポイントを出すとか、しっかり仕事をして、逆転してそのセットを取ったじゃないですか。それって本当に今日、流れを変えた要因の一つだと思いますし、みんな秋本選手が活躍して喜ぶ。「美空、よくやった」ってなるっていう、その流れを持ってきたのがすごいなと思って秋本選手にしました。
伊藤アナ:
いかにこの途中出場が大変か、プラス代表デビューのネーションズリーグで18歳ですからね。
狩野さん:
そうなんですよ。不安な部分だとか、慣れない部分、海外でもたくさんある中でも、そうやって試合の中で大事な場面で出てきて結果を残すっていうところ、すごい実力もあるし、スター性があるなって思っちゃいました。
伊藤アナ:
持ってるんだなっていうことを感じさせましたね。
狩野さん:
もう本当、お母様(大友愛さん)を彷彿とさせるブロック。
伊藤アナ:
って言ってましたもんね。
狩野さん:
ずっとそれが頭にあって、愛さん見てくれてるかな?
伊藤アナ:
見てますよ。もうそっくりだと言ってましたもんね。
狩野さん:
ナイスブロックでした。本当に感動しちゃいました。