「中国からの留学生を特別扱いしている」保守系候補を支持する若者

今回、李在明氏の対抗馬となった保守系の金文洙候補も「不正選挙があった」と主張してきた一人だ。

これに共鳴し、金候補を支持した若者がいる。ソウル市内の漢陽大学で音楽を学ぶ、4年の金峻熙さん(24)。

尹前大統領の戒厳令をきっかけに不正選挙に関心を持った。選挙の投票は今回が3回目だが…

大学生 金峻熙さん
「これまでとは全然違う気持ちです。以前は、両親から言われた候補に投票しましたが、今回は、自分が心の底から支持する候補を選びます」

中国が選挙に介入しているという極右YouTuberの情報から初めて政治に興味を持ち、尹前大統領の流れを引き継ぐ、金候補を応援するようになったという。

大学生 金峻熙さん
「私にとって最も重大なのはスパイの問題です。多くの中国資本が韓国に入ってきていて、企業の機密情報が中国に漏れたりしています。普通の大学生ですが、戒厳令をきっかけに国の非常事態について発信しているのです」

戒厳令が出た翌月の2025年1月、金さんは大学生の政治組織を立ち上げ、尹前大統領の弾劾に反対するデモを行ってきた。

金さんたちの活動は、徐々にエスカレート。中国人による土地の買収が近年急増し、反中感情が高まるなか、ソウル市内の「リトル・チャイナ」と呼ばれる地区でデモを行った。

――個人的に中国から危害・損害を被ったなどの体験はあるのですか?

大学生 金峻熙さん
「悪くは言いたくないけど、私の大学では 周りに(中国からの)留学生がたくさんいます。実技が中学・高校レベルの人たちが入ってきていて、入試で特別扱いをしているのではないかと考えています」

実際にデモがあった「リトルチャイナ」を訪ねてみると…

日下部正樹キャスター
「看板はハングルですが、ほとんどが中国系のレストラン・食堂です」

――中国系の店が増えていることで問題は起きている?

不動産会社 従業員
「全くありません。中国人はボランティア活動や、防犯活動などにも取り組んでくれています」

中国系の住民にも取材したが、「話すのが怖い」と応じてもらえなかった。