シリーズ『雨期防災』、今回は、梅雨の晴れ間の今やっておきたい大雨災害への備えです。子どもたちと「かるた」で学びます。

子どもたちが夢中になっているのは、「防災川柳かるた」。

『話し合う それが我が家の 危機管理』

『団らんの 話題に入れる 避難場所』

全国から公募で集まった防災にまつわる五七五の川柳を、鹿児島県の防災研修センターがかるたにしました。

この日は垂水市の3校、松ケ崎小・牛根小・協和小の小学生44人が、かるたで防災を学びました。

『土砂災害 もしやの思い 忘れずに』

県内では毎年、大雨による土砂災害が相次ぎ、今年に入ってからもがけ崩れが起きています。

(県防災研修センター 馬場ひとみさん)「鹿児島はシラス台地が大半。水はけがよく山に亀裂が入り、土砂災害が起こりやすい」

土砂災害から命を守るためにも、『もしやの思いを忘れず』、地域の災害リスクを調べておく必要があります。

(県防災研修センター 馬場ひとみさん)「自分の住んでいる地域が山間部、川・海が近いなど、住む地域を知ることが大切。ハザードマップを事前に確認しておく」

大雨の被害が心配な時は、避難場所に迷わず避難することが大切です。

『ルート見て みんなで確認 すぐ避難』

『リュックには 避難グッズと 安心を』

非常用持ち出し袋には、水や食べ物といった基本的なものから、非常用トイレや笛などあると便利なもの。そして薬など、その人にとって必要なものも用意しておくと安心です。

さらに、馬場さんが持ち出し品としておすすめするのが、家庭にある「ラップ」です。

(県防災研修センター 馬場ひとみさん)「包帯の代わりや止血、食べ物の保存もできる。便利グッズのひとつ」

そして、今年の梅雨も平年より気温が高く、暑くなる予想です。扇子や体拭きシート、充電式のハンディファンなども用意しておくと便利だといいます。

暑さ対策グッズの中には、意外なものも…

(県防災研修センター 馬場ひとみさん)「湯たんぽは冬に使うイメージだが、夏は暑いときに水や氷を入れて暑さ対策になる。体温調整が難しい高齢者や小さい子にはいいと思う」

ただ、持ち出し袋に何でも入れておけばいいというわけではありません。

『欲張らず 防災グッズは コンパクト』

非常用持ち出し袋の重さは、体重の1割が目安とされています。例えば、体重60キロの人であれば、6キロまでが背負いやすい重さです。

(県防災研修センター 馬場ひとみさん)「準備した持ち出し袋を背負って歩いてみてください。そうすると、いろんな気づきが生まれる。重すぎることや、もっと入れないといけないことも。何を入れたらいいか、日ごろから家族と話し合って備えてください」

(児童)「かるたで楽しく学べたので良かった」

(児童)「非常持ち出し品の)足りないものを備えたい」「(持ち出し袋が)家にひとつしかないので、家族分を準備していきたい」

(児童)「土砂災害を防ぐことはできないが、あった時は避難したい」

梅雨のなか休み。今のうちに、いざという時の備えをしておくことが大切です。