「仲間と同じ舞台を目指したい」

原さんの思いを知った監督は、県の高体連に出場を要望し、全国高体連とも協議を重ね、順位がつかない「オープン参加」としての出場が叶いました。
車いす陸上の開催は県高校総体では初めてのことです。
九州学院陸上競技部 禿雄進監督「やっぱり高校総体っていうのは県の、陸上やってる高校生のひとつの目標だから。そこで走りたいんだなと思って」
原かのん選手「本当にありがとうございました」
禿雄進監督「しっかりがんばって」
原かのん選手「はい」

大会の朝。予選を控えたチームメイトと健闘を祈りあいます。

チームメイト「一緒に走れるっていうのがあまりないから、嬉しいなと思います」
チームメイト「かのんのベストな走りをしてほしいなと思っています」
原かのん選手「相当、人が、観客も選手も含めて多いと思うので、人の圧に耐えられるかどうか、そこが心配ではありますけど」

レーススタート


【100メートル 記録18秒04】※自己ベストには0秒32届かず

原かのん選手「やっぱり人の数とか空気感はいつもと違ったので、総体は特別だと思いますね。同じくらいの歳の人と頑張ってる姿を見るのも見せるのも」
――じゃあ来年も?
原かのん選手「出られたら出たいです、また」

一緒に走った田中さんも・・・

田中詩乃さん「またみんなと一緒に大会に出たいと思ったし、出られたら嬉しいなと思いました」
【熊本県高校体育連盟の対応】
◆「同じ部活動に所属する仲間ということで是非実現させたかった。今年秋の新人戦などにも参加できるようこれから協議を進める」
◆「高校生スポーツの大会でパラ競技も一緒に応援できる状況が自然なことになればうれしい。
◆大会会場では2人が車いすでアップできる場所を確保するなど配慮(室内練習場を1時間ほど貸し切り)