鹿児島市の平川動物公園では開園50年を記念して、園でかなえてみたい夢を募集していましたが、その当選者の夢をかなえる取り組みが3日から始まりました。その第1号となったのは、3日に10歳の誕生日を迎えた女の子の家族でした。

少し緊張した様子で園内の会議室に入ってきたのは、霧島市の吉永さん一家です。3人きょうだいの末っ子で小学4年生の愛さんは、きょう3日に10歳の誕生日を迎えました。

愛さんは2〜3歳の頃に園を訪れたことはあったものの、その記憶はほとんどなく、以前から園に行きたいと話していたといいます。そんな愛さんに素敵な誕生日を過ごしてもらおうと、両親が今回、内緒で応募し当選したのです。

(職員)「今回の合計募集数は136組。その中から本日実現する1組目が吉永さんご家族です」

サプライズのプレゼントに愛さんは。
「楽しみ。急に言われたのでビックリしました」

「10歳の誕生日を久しぶりの動物園で過ごしたい」という吉永さん家族の夢がかなう時がきました。兄の葵さんや姉の結さんも一緒に園内をまわり、普段は一般の人が入ることができないバックヤードでフンボルトペンギンにエサやりをしたり、トカラウマの乗馬したりと、貴重な体験を楽しみました。

そして来年の干支・ウサギと年賀状用の写真撮影しながら触れ合いを楽しみました。

「(父・さわり心地は?)フワフワ」「なんで逃げないんだろう」「慣れてるんじゃない?」

(父)「動物に触れ合うことで、優しい気持ちを持ってもらえたら嬉しい。子どもがちょうど誕生日だったので、ずっと忘れない誕生日になったらいいと思う」

久しぶりに動物園を訪れただけでなく、普通ならできない貴重な体験を楽しむことができた愛さんにとって、思い出に残る10歳の誕生日になりました。

(愛さん)「すごく良い思い出になりました。馬だったら乗るのが高いし、ペンギンだったらエサをあげるのが大変そうだったから、飼育員の人たちはすごいと思った」

園では、136件の応募から選んだ6件の夢を今月中に順次、叶えることにしています。