職員室に広がるカフェタイムの効果

カフェタイムは、妙法寺小学校の「所定」の休憩時間にあわせて、午後4時から午後4時45分まで。岡田有弘先生は「回を重ねるごとに、職員室がリラックスできる風通しのいい場所になっていくのを感じます」と言います。

神戸市立妙法寺小学校・岡田有弘先生
「私たちは、“妙法寺幸せプロジェクト”として、プロジェクト型で教職員の業務改善に取り組んできました。カフェは、その有志メンバーの対話から生まれたアイデアです。私たちが主体的に設けたもので、神戸市教育委員会のポータルサイトでも紹介されています。カフェタイムには、リラックス効果やコミュニケーション効果もあり、教員の幸福度のアップや精神疾患教員の防止にもつながっていると思います」

休憩時間の確保に“もう一押し”を!

全国には、「私の休憩時間は子どもたちと校庭で遊んでいる時間だ」と割り切っている教員もいますが、全員がそうではありません。世代による考え方の違いなど、教員の価値観も多様化していますが、多忙感の解消は重要です。繰り返しになりますが「いじめ予防」にも寄与します。

しっかりとした休憩時間の確保について、もっと国や自治体、学校でも議論して欲しいです。たとえば給食時間での人員補助、カフェタイムが可能なスペースの確保や、校長による休憩への呼びかけの推進も、その一つです。それぞれがもう一押しして、“学校の常識”を見直してもらいたいです。

執筆者:TBSテレビ社会部(文科省担当)川上敬二郎