休憩時間確保のための改善策は?

しかしながら、実際には十分な休憩時間をとれていないのです。そこで私は大臣に追加で聞きました。

記者)
(前略)休憩時間についてもずっとこれまで指導してきたのだけれどもということですね、なかなか改善されないというこの現状をどうされるのか?

大臣)
しっかり努力してまいります。

この時、これ以上の答えはありませんでした。文科省でこの件を担当する初等中等教育企画課にも聞いてみましたが、それぞれの学校でどう休憩時間を確保しているのかの工夫事例についても、子どもたちの給食時間が「所定の休憩時間」になるなどの問題事例についても、詳しくは把握していませんでした。

校長「休憩って大事だよって言ったら笑われた」

前回の連載で、「北欧の学校に必ずある職員室でのコーヒータイム」について書きました。

フィンランドの職員室(コーヒールーム) ※写真提供:地下智隆さん

ある公立小学校の校長は、この記事を読んで共感してくださり、教員たちにこう呼びかけたそうです。

「みなさん、休憩って大事だよ。北欧ではコーヒータイムがあって、職員室で一緒に休むそうです。いかがですか?」

すると、返ってきたのは笑い声だったと言います。

「校長、何を言ってるんですか? 私たちに休憩なんてありませんよ。それが常識でしょ」と言わんばかり。「休憩があっても、やることが沢山で、ないのも同然」と教員たちに響いていることの表れではないでしょうか。休憩時間もできるだけ仕事をこなし、少しでも早く帰宅して家族との時間、プライベートを大切にしたいと思う教員も少なくないようです。