ある公立小学校の休憩時間 勤務時間表を入手
関東地方のある公立小学校の勤務時間が記されたメモを入手しました。勤務時間は8時から16時30分と表記されています。単純に引き算すれば8時間30分ですが、正確には勤務時間が7時間45分で、残りの45分が休憩時間ということです。教員の休憩時間は「12時から12時45分」とも書かれています。
しかし、この学校の時間割表では、子どもたちの給食時間も12時~12時45分。教員の休憩時間と全く同じです。その時間、教員たちは給食指導や次の授業の準備にも追われています。給食指導では、コロナの感染予防対策は軽くなっても、誤飲・誤食・アレルギーを防ぐ見守りは必須です。食事の楽しさなど“食育”も求められます。
「所定の休憩時間」に、ほとんど休憩がとれないのも無理はありません。
教職員の休憩時間は、一般的には校長が決めて、年度初めに全教職員に伝えます。
ところが昨年度末、この公立小学校の校長は、私に「そういえば休憩時間の設定を、みなさん(教員)に伝えていなかったようだ」と吐露しました。一方、教員からの確認も年度末までありませんでした。年度初めの休憩時間の提示が、そもそも「絵にかいた餅」だと受け止められているのです。
こうした学校は珍しくありません。
国の勤務実態調査によると、平日、「所定の時間内にとった休憩時間」は、小学校教員で5分間、中学校教員で7分間といったあり様です。長期休暇以外の平日では、所定の時間に休憩時間をとるなんて “夢のまた夢”という状況なのです。