9月の東京世界陸上の舞台となる国立競技場で「セイコーゴールデングランプリ陸上」が18日に行われた。

この大会の注目は、やり投の北口榛花(27、JAL)。「日本のファンに投てきをしている姿を見せる機会はなかなかない、しっかりと自分のベストを尽くしたい」と意気込みを語り臨んだ今季2戦目。5投目に64m16を記録し見事優勝。試合後、サンデーモーニングでご意見番を務める上原浩治さん(50)が北口を直撃した。

上原浩治さん:この日の優勝は記録なのか、1位をとったことが良かったのか?

北口榛花選手:記録的には自分がちょっとホッとする記録ではあった。でも自分が目指している記録はもっと上なので、ここでは満足できないです。

この日は64m16を投げ大会を制したが、自己ベストは日本記録となる67m38。目指すは夢の70mで、記録更新が大きなモチベーションになっている。いまは、やり投に集中できているという北口。それでも自身のパワーの源となる、あの話の時だけはやり投のことを忘れて上原さんとの会話を楽しんでいるように見えた。

上原:日本の食べ物は(練習拠点としている)チェコとは違いますか?

北口:チェコには調理師さんがいてくれて、チェコでも日本食が食べられる。まあ、本物(の日本食)じゃないですけど(笑)。

上原:甘いものが好きだと聞いたのですが、何が一番好きなんですか?

北口:アイスクリームとかプリンとかシュークリームとか、そういう系が好きです。

上原:今回、日本でたくさん食べられましたか?

北口:いやっ、あっでも、アイスはけっこう食べちゃいました(笑)。

今年の最大の目標は連覇のかかる世界陸上。最後にその大舞台を見据えた次なる戦いに向けて意気込みを語ってくれた。

上原:次の大会に向けての課題は、きょうの投てきの中で見つかりましたか?

北口:1投目から優勝を決めた記録(64m16)ぐらいの投てきで入ることが大事だと思いますし、周りから五輪チャンピオンとか世界チャンピオンとか色々言われますけど、その時一番(遠くへ)投げた選手が強いと思っているので、自分は挑戦者の気持ちで次に臨みたい。

五輪で金メダルをとっても世界陸上を制しても、北口は記録更新を目指す挑戦者。9月にはさらに進化した投てきを見ることができそうだ。