コメが不足し、価格が上昇する中、農家は資材の高騰や高齢化、高温に対処しながらコメ作りを続けています。新たな技術や栽培方法を取り入れる長野県白馬村の農家を取材しました。

農業法人「白馬ファーム」のおよそ15ヘクタールの水田では、強い粘りが特徴というミルキークイーンを中心に苗を植えています。
続くコメの高騰に、代表の武田昭彦さんは、農家の収入が確保できる持続可能な仕組みを目指して、コメ作りを続けています。
白馬ファーム代表 武田昭彦さん:「秋の収穫を期待して一粒でも多く取れればいいなと思っている」
肥料や資材の高騰で、すぐには収穫量を増やすことができないと話す武田さんですが。

肥料や除草剤の散布にドローンを活用するなど、省力化による栽培面積の拡大を目指しています。
さらに、水田に直接、種をまいて育てる「直播(ちょくは)栽培」に去年から挑戦。
白馬ファーム代表 武田昭彦さん:「メリットは省力化ですよね。ハウスを建てての育苗やひと月育てることがなくなる」

こうした栽培方法が、高コストや高齢化など、農業の課題を解決する糸口になると武田さんは話します。
暑さでコメの品質が低下する高温障害については、白馬の冷しい気候と水によって影響は少ないとみていて、秋に90トンの収穫を見込んでいます。
白馬ファーム代表 武田昭彦さん:「丁寧に肥料や農薬もなるべく少なくして育てて、おいしいお米を皆さんに届けたいと思っています」