長野県須坂市で、長野電鉄の列車の窓が割れ乗客3人が死傷した事故で、飛ばされてきたのは、鉄パイプ製の農機具小屋とみられ、列車が通過する前に線路上にあったことが分かりました。
国の安全運輸委員会は、鉄道事故調査官を22日に現地に派遣することにしています。
21日午後6時前、須坂市小山を走っていた長野電鉄の普通列車の1両目の窓ガラスが割れ、長野市の会社員の男性(56)が死亡、56歳と65歳の公務員男性2人が頭などにけがをしました。
近所の人によりますと、現場の線路脇には、トタン屋根に覆われた鉄パイプ製の農機具小屋があったということで、強風の影響で線路上まで飛ばされたものとみられています。
小屋は縦横およそ4メートル、高さが3メートルほどで、中にはトラクターが置かれていたということです。
また、長野電鉄によりますと、列車の運転士は、小屋とみられるものが線路上にあるのに気づいて、手動の非常ブレーキをかけたものの、間に合わず衝突したと話しているということです。
列車は事故当時、時速およそ60キロで走行していたということです。
事故を受けて、国の運輸安全委員会は22日に、鉄道事故調査官2人を現地に派遣することにしています。