2日間にわたり大分県宇佐市の宇佐神宮で開催された将棋の名人戦第4局。3連覇に王手をかけた藤井聡太七冠でしたが、挑戦者の永瀬拓矢九段に敗れタイトル戦の行方は第5局に持ち越しとなりました。
全国八幡社の総本宮、宇佐神宮を舞台にした第83期名人戦七番勝負の第4局。藤井七冠が3連勝を飾ってタイトル防衛に王手をかける中、対局前日に行われた前夜祭ではー。

(藤井聡太七冠)「別府での名人戦以来、1年ぶりに大分に戻ってきた感じもしています。あしたからの対局でも一手一手をしっかり考え抜いて指したい」
藤井七冠の先手番で始まった名人戦第4局。「勝負の神様」ともいわれる八幡神が見守るなか対局は異例の展開に。
同一局面を4回繰り返す「千日手)」が名人戦では6年ぶりに成立。先手と後手を入れ替えての指し直しとなりました。
2日目の18日は永瀬九段の先手で再開。タイトル戦にふさわしい緊迫の攻防が続きます。

境内に設けられた大盤解説会場では集まった将棋ファンたちが固唾をのんで勝負を見守ります。
(将棋ファン)「熱戦!大熱戦!」「いつも素晴らしい対局ばかりで、きょうもいい対局が見られたらいい」「藤井七冠が有利かなと思っていたんだけど、大盤解説を聞いてたら、ちょっと想像がつきません」


そして、最終盤ー永瀬九段が粘り強く形勢を逆転し、141手目を受けて藤井七冠が投了しました。
(永瀬拓矢九段)「内容としては非常に悪い将棋を指してしまったと思いますので、その点は全然改善できていないのかなという気がしています」
(藤井聡太七冠)「全体的に読みの精度が足りていなかったかなと感じています。第5局ではなんとかいい将棋が指せるようにがんばりたい」
永瀬九段が意地を見せた名人戦第4局。タイトルの行方は5月29日茨城県で始まる第5局に持ち越しとなりました。