札幌の朝鮮学校は、在日コリアンの4世、5世の子どもたちが通う、北海道内唯一の学校です。“近くて遠い=北朝鮮”のイメージと重ねる人も多いかもしれません。
ところが実際に学校内へと入ると、印象は、ガラリと変わります。去年秋から半年あまりにわたり、朝鮮学校の日常を取材しました。
◇《26人の在日コリアン4世、5世が通う、北海道唯一の朝鮮学校》

児童たち
「アニョハセヨ!」
子どもたちが話しているのは、朝鮮語。教員が身に着けているのは、民族衣装のチマチョゴリです。去年10月、札幌市清田区にある、北海道朝鮮初中高級学校で取材をはじめました。
北海道内にある朝鮮学校は、ここだけです。6歳から18歳までの、在日コリアン4世、5世が在籍しています。

教諭
「手で(音階を)表現してみましょう、教科書はおいて。ド、レ、ミ…♪」
児童・生徒数は、あわせて26人。以前は、いまの10倍以上の人数がいたといいます。音楽の授業は、1、2年生が一緒に受けていました。
教諭
「“夢金浦に行こう!”といえばいいほど、有名な海水浴場です」
5年生は、朝鮮半島の地理について学んでいました。日本の学校と同じように、数学・英語・体育などの科目もあります。

◇《民族の歴史や文化を学び、日本のキャラクターも大好き》
子どもたちのほとんどが、入学して初めて、本格的に朝鮮語を学びます。先生とのお喋りでは、日本語もチラホラと…。
児童
「先生は、この中でいちばん好きな、ポケモンはどれ?次のページに続くよ」
1年生の児童が、大好きなポケモンがあしらわれたドリルを使い、勉強していました。取材をしている私たちに、かばんを見せてくれる生徒も…。
生徒
「“ちいかわ”のグッズばかり」

キャラクターのトレンドも、日本のものです。民族としての歴史や文化を学びながらも、好きなアニメや音楽は、日本の学校に通う子どもたちと変わりません。