7年以上続いた「黒潮大蛇行」が収束する可能性

本州の南側を流れる暖かい海流「黒潮」。この「黒潮」は2017年以降、紀伊半島沖で南に大きく蛇行する「正常ではない」状態が長く続いていました。

(海洋研究開発機構 美山透 主任研究員)
「黒潮大蛇行の時は紀伊半島の南を大きく蛇行するので。そこから急に北上し本州の方に近づいてくるので、黒潮が直接流れ込みやすい状況になる。水温が上昇したり、黒潮は栄養分が比較的少ない水ですので、栄養分が不足気味になったりする」

しかし今月9日、気象庁は海水温の上昇の要因とされる「黒潮大蛇行」について「終息する兆しがある」と発表しました。実際、海面水温の平年差を示した図を見てみると、去年5月は平年より高いことを示す赤いエリアが多いのに対し、ことし5月はほぼ平年通りの白色が多くなっていて、三重県鳥羽市の漁師、北川二一さんも去年のような記録的な高水温が終息することを期待しています。

(北川二一さん)
「ちょっとでも海水温が下がってくれると『マガキ』にも『岩ガキ』にもいい。今まで悪い話ばかりだったので楽しみは楽しみ」