40歳ごろを過ぎると徐々にエストロゲンが低下

更年期の女性の体にはどんな変化が起きているのか、富山市民病院で更年期障害の患者などを診察する田中智子医師に話を聞きました。

富山市民病院女性外来 田中智子 医師
「閉経するとそれまで排卵していた卵胞が減り、卵胞からはエストロゲンという女性にとって大切な性ホルモンが分泌されるが、その分泌が急激に減り、体の様々な症状が起きる」

エストロゲンは女性らしい体を作るために必要なホルモンで、排卵や月経を起こし子宮の環境を整えるほか、皮膚や骨、筋肉の健康維持、さらに自律神経など全身の様々な機能を調節する働きを担っています。

エストロゲンは40歳ぐらいまでが最も多く、その後は徐々に減少。更年期と呼ばれる45~55歳の期間は数値に大きなゆらぎが起こります。

更年期前の女性の体は脳からの指令を受けると卵巣がエストロゲンを分泌し全身の臓器に送られます。

しかし、更年期になると卵巣の機能が低下。脳の指令を受けても、エストロゲンを十分に分泌することができず、ホルモンバランスや自律神経が乱れてしまいます。