16日に九州南部で「梅雨入り」が発表されました。沖縄・奄美に先駆けて、全国で最も早い発表です。平年より14日早く、去年とくらべると23日早いタイミングです。九州南部が全国のトップとなるのはこれまでになく、気象庁が1951年に統計を取り始めてから、初めてのことです。沖縄よりも九州南部が早かった例も、1963年と1976年の過去2回しかなく、珍しいケースです。

梅雨入りは、南から順に発表されることが多いですが、ことしは沖縄と奄美を飛び越して、九州南部が入りました。なぜ沖縄・奄美より九州南部が早かったのでしょうか。理由は、偏西風が平年よりも北寄りを流れていることと、夏の高気圧の張り出しが強いことが挙げられます。今週の沖縄は、太平洋高気圧が上空を覆っているため、晴れの天気が続いています。また、高気圧の張り出しが強いため、前線が押し上げられ、先に九州南部が梅雨入りしました。来週になると、高気圧の勢力が弱まり、前線は、やや南に下がる予想です。

つまり、このまま中国地方など、本州の地域が続々と梅雨入りするわけではなさそうです。広島は5月末は周期的に天気が変化して、晴れ間もある予想です。中国地方の平年の梅雨入りは、6月6日ごろですが、ことしも6月に入ってからとなりそうです。

大雨の季節は近付いています。今のうちから備えをしておいてください。