子どもがかかりやすく、ほほが赤くなるいわゆる「リンゴ病」が大分県内でも流行の兆しを見せています。出産に影響するケースもあり、妊娠中の女性は注意が必要です。

伝染性紅斑、いわゆる「リンゴ病」は、両ほほに赤い発疹が出て風邪の症状がみられる子どもがかかりやすい感染症です。これまで4、5年おきに流行を繰り返していて、全国で患者数が増加傾向にあります。

(あんどう小児科・安藤昭和院長)「春ぐらいから感染者が見られ、例年より多いかなというイメージ。リンゴ病が少し多いのは久しぶりかもしれない」

県によりますと、5月11日までの1週間の1医療機関あたりの患者数は0.39人で、5週ぶりに減少したものの、保健所別では西部、中部、大分市を中心に感染が確認されています。

(安藤昭和院長)「子供同士の集団生活の中で広がる感染様式と考えられるので、間にGWを挟んだことで一時感染が抑えられた可能性がありますが、今後、再度増えていく可能性を十分考えておく必要がある」

リンゴ病は基本的に症状は軽く、ほほが赤くなった時点で感染力はなくなるため、気付きにくいのが特徴です。ワクチンでの予防ができないため、特に妊婦は注意が必要です。

(安藤昭和院長)「妊婦自身が重症化するわけでなく、赤ちゃんが胎児水腫でひどい貧血を起こして心不全を起こすことが稀にあるので、マスクの着用や手洗いで基本的なことで対応していくしかない」

県内はまだ警報基準にないものの、全国的には過去10年で患者数が最多となっていることから今後の流行に注意が必要です。