「減税しない」意向も…現行の経済対策は?

井上キャスター:
ここからは、消費税の減税をするのか、野党との兼ね合いも含めて見ていきましょう。もし減税をしない場合、ほかにどのような政策を行うのでしょうか。

TBS報道局政治部 中島哲平 官邸キャップ:
石破総理としては、2025年度予算の中で、高校無償化の先行措置、備蓄米の放出、ガソリン価格10円の引き下げ、電気・ガスの補助金に関しては、5月中に詳細な制度設計を考えていくといいます。この他にも、既に低所得者への3万円の給付金などの政策は行われています。

ただ、それがなかなか国民の実感に伝わるところまで至っていないのが、国民の理解に繋がらないところだと思います。

そして政府としては、新たな経済政策案として、備蓄米の追加の放出・買い戻しの見直し、秋に低所得者へ、場合によっては幅を広げて中間所得層まで現金を給付するという意見が出てきています。

井上キャスター:
まだ選挙まで時間があり、どうなるかわかりませんが、このまま進むと、野党は減税を打ち出し、与党は減税を打ち出さない。そうすると、選挙で国民の審判を仰ぐということにもなりそうな気はします。

文芸評論家 三宅香帆さん:
減税に代わるような、自民党からの目玉となる政策が、選挙にあたって見たいですし、それがないと、今後日本の物価が変わり、賃金が上がるのだろうかと、正直思ってしまいます。

出水麻衣キャスター:
今国会で、減税をするのかしないのかに時間が割かれてるので、財源がないからという理由で議論が止まってしまってるっていうのは、もったいない気もします。

TBS報道局政治部 中島哲平 官邸キャップ:
12日の予算委員会でも、各党から財源も示しながらの議論が活発になってきたので、そういった意味ではいい流れにはなってきていると思います。

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<プロフィール>
三宅香帆さん
文芸評論家 31歳
著書「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」で「新書大賞2025」受賞

中島哲平 記者
TBS報道局政治部官邸キャップ
過去に石破氏のドキュメンタリー映画制作