トラブルや不祥事が相次ぐJR北海道で、3月に国から「改善指示」を受けた後も、安全運行に疑問を感じさせる事案が複数件、起きていたことが分かりました。
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◆特急の進路に「人影」
HBCが入手したJR北海道の社内報告書によりますと、4月10日午後8時すぎ、札幌行きの特急「北斗21号」の運転士は、室蘭線・豊浦駅手前のカーブで約280メートル先に「人影」を見つけました。
運転士の報告
「下り線に向かって線路を横断しているのを目撃した」
列車の速度は時速90キロ。

280メートルは、単純計算で12秒で到達する距離です。

運転士は、汽笛を鳴らし非常ブレーキを作動、列車は作業員がいた場所を60メートルほど過ぎて止まりました。
作業員との接触はなく33人の乗客に、けがはありませんでした。

当時、現場では、作業員14人が線路を突き固める作業をしていました。
非常停止をした運転士は「作業員が線路を横断していた」と会社に報告しました。
一方の作業員側は…

作業員の報告
「『もう少し線路から離れた方が良い』と思い外へ移動した際、側溝に足を落として体勢を崩した」