“戦争の影”は生活のすぐそばに…00年代が歌う 等身大の反戦歌
東京・下北沢のライブハウス。この日、令和の反戦歌プロジェクトに参加する2人のアーティストがいました。Siglinen(シグリネン)さん(19)と、CARAMEL CANDiD おとさん(23)。
CARAMEL CANDiD おとさん
「令和の2000年代、私たちの世代が作ることって正直あんまりないなと思ったので」
ラッパー Siglinenさん
「まずは身の回りの争いから。消極的な反戦歌ではある」

♪「k0t0nakare」より
「偉そうに ペラペラ コメンテーター
スクリーン フリップ に 声荒げてた
芸能人が不倫 炎上 してた
遠い国では 戦争起きてた
けど休みは ベッドで昼まで寝てた
ネットさえあればそれでよかった」
Siglinenさんは、日常の“小さな火種”を歌います。

ラッパー Siglinenさん
「思い切り胸を張って戦争反対って言うのは、やっぱり違和感があった。平和ボケをしている自分たちというのを内省的に見た曲」

♪「k0t0nakare」より
「受け身で学んだ戦地のリアル
世界平和 騙る正義にシニカル
デジタルで怒る二元論
アイロニカルに至る10言論
強制される 論争は勘弁
揉め事は結構 ことなかれ
馬鹿 じゃない? 馬鹿 じゃない?それ
それってお前の感想じゃん」
“反戦”という大きなテーマに「すごく悩んだ」という、おとさん。考え抜いた結果、こんな曲も作りました。

♪「我々贅沢品」より
「反出生の風潮が流れる世
2000年代 我々贅沢品」
歌うのは、生活のすぐそばにある、“戦争の影”。
♪「我々贅沢品」より
「スーパーから姿を消した果物は
あの国の戦争の影響らしい
『とりあえず争いは駄目だよね
私達にはあんま影響ないけどさ』
わかっている」

CARAMELCANDiD おとさん
「『スーパーから姿を消した果物はあの国の戦争の影響らしい』という歌詞があるんですけど、こんなに自分は戦争が身近にあるんだなって気づいた瞬間でもあったんです。(戦地は)ちょっと遠くにあるけど、身近な音楽を作ろうと思いました」