“72時間の停戦”狙いは?
日比キャスター:
今回の式典の開催に合わせて、ロシアは一方的にウクライナと72時間の一時停戦を発表しました。現状、この停戦は守られているのでしょうか。

記者:
プーチン大統領が一方的に表明した72時間の停戦は、日本時間の8日午前6時から始まっています。ただ、ロシア・ウクライナ双方が互いの停戦違反を主張・非難し合うというような状況が続いています。
プーチン大統領の停戦提案には思惑があったとみられます。

まず、停戦を提案することで和平仲介を進めるトランプ氏に対して、「ロシアは和平に“前向き”」ということを示す狙いがあると思います。

もう一つは、ウクライナ側が停戦違反をしていると強調することで、「ウクライナは“和平に後ろ向き”」という論調を作る狙いがあるとみられます。
日比キャスター:
国際社会にプーチン大統領は停戦をしているというポーズをとったことによって、多くの共感を得たいという狙いもあるのでしょうか?
記者:
停戦を巡る動きは、まさに情報戦のような側面があります。
ロシアが72時間停戦を表明した一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領はトランプ大統領と電話会談を行いました。30日間の完全停戦をウクライナ側も必要だという主張をし、和平に前向きなんだという情報戦の様相となっています。
日比キャスター:
かなりの厳戒態勢が敷かれているという状況が伝わってきましたが、海外のメディアに対しての規制やルールなどは現状ありますか?
記者:
今回のパレードに関して、日本は非友好国とされていましたが、取材許可はおりました。ただ、いわゆる赤の広場の会場に入るメディアは、ある程度限られているということで、現地のカメラマンは入ることはできませんでした。
侵攻後、海外メディアの報道に対しては、非常に神経をとがらせている状況が続いています。