日本の古いものを海外に“ヴィンテージ”として…
床の板も譲り受けて、再利用の道を探ります。
(ダイマル 3代目・西塚卓郎さん)
「これだけ年数が経っていたら、軽かったりするけれども、木の目が詰まっているから重たいですね」

持ち主の水谷信悟さんは、この蔵とともに生きてきました。
(水谷さん)
「寂しい。(後になって)残しといた方がよかったと思うんと違う?」

残したいけれど、残せない。床板ひとつにも、100年以上大切に使ってきた持ち主の気持ちを感じると言います。
(ダイマル 3代目・西塚卓郎さん)
「連絡くださる方も基本的には壊したくない人が多くて、ああいう話をしてくれるから大事にしないといけないなと改めて思う」
木を譲り受けた西塚さんが向かったのは、祖父の代から付き合いのある木工職人のもと。

(ダイマル 3代目・西塚卓郎さん)
「何でも(扱いに)困ったやつは、浩二さんに相談しに来ています」
(HIRO建築 水谷浩二さん)
「価値観は一緒の子だと思う。古いものに価値を与えるっていう」
木工職人の水谷浩二さんは、西塚さんが譲り受けた木材を使って新たな家具に生まれ変わらせています。
(ダイマル 3代目・西塚卓郎さん)
「今は日本酒のお土産や外国人用にこれを作ってもらっている」

壊され、捨てられるはずだった木材が、レトロな木のケースに。木目や長い年月が作り上げた色合いに、同じものはありません。
(HIRO建築 水谷浩二さん)
「アメリカのヴィンテージも誰かが勝手につけた価値やし、走りでいけたら面白い。日本の古いものを海外にヴィンテージとして出せたら」
(ダイマル 3代目・西塚卓郎さん)
「かっこいいですよね、それができたら」