9月に開幕する東京2025世界陸上。日本の中長距離界を牽引する田中希実(25、New Balance)が今年3月、沖縄県国頭村で合宿を行った。
大学時代から親子二人三脚
合宿にはコーチを務める父の健智(かつとし)さんも帯同。大学時代から親子二人三脚で世界と戦い続けて7年を迎えた。今年に入り海外のインドアレースを転戦、4戦連続で日本記録を更新し良いチームワークを見せている。そんな父・健智さんを田中は「コーチというよりは同志」だと言う。
チョコレートは「唯一無二の食べ物」
父でありコーチでもある健智さんと共に彼女の支えとなっているのが自身のSNSでも度々投稿しているスイーツ。ランナーといえば体重管理は非常に重要な部分だが、田中にとって甘いものは走る上で欠かせないアイテム。
「食事を楽しむっていう時間がリラックスの一環になっている」と話し、海外遠征でも時間があればカフェに足を運びスイーツを堪能しているそう。

今回の取材で合宿地の近くにあるカフェでチョコレート作りを体験してもらった。チョコを作るのは初めてという田中、カカオ豆から1枚の板チョコを作るまでの1時間半、レース同様に真剣な眼差しでチョコ作りに夢中になっていた。時折、笑顔を見せると「本当にチョコって唯一無二の食べ物」と楽しそうに語り、出来上がったチョコも満足そうに食べていた。

9月の東京世界陸上に向けては内定こそまだ決まっていないが「自分で速く走れたって思える瞬間が世界陸上で来ればいいなっていうのが目標」と意気込んだ。