この春、県内の高校を卒業して県内企業に内定した人の割合は55.7%で前年度を4ポイント下回り、半数近くが県外に流出し、コロナ禍前の水準に戻ったことが分かりました。

鹿児島労働局によりますと、ことし3月に県内の高校を卒業し、企業に内定した人の数は3157人でした。このうち1759人が県内企業に、1398人が県外の企業に内定し、県内企業への就職内定率は55.7%でした。

高卒者の県内企業への就職内定率は記録が残る1989年度は41.6%でその後は40%から50%台で推移し、コロナ禍で「地元志向」の傾向が強まった2022年度は過去最多の61%となりましたが、2年連続で減少し、コロナ禍前の水準に戻ったかたちとなります。

人手不足などを背景に、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す求人倍率は2.08倍と高い水準が続いています。

今回の調査で、企業に内定した高卒者の半分近くが県外に流出していることになり、鹿児島労働局は地元就職を促す取り組みに力を入れたいとしています。

(鹿児島労働局 永野和則局長)「県内に残りたいと思うのは、県内企業が働きやすい良い会社だということが必要。いろいろな労働者が、働きやすい職場に改善してもらいたい」