今年は戦後80年です。鹿児島県南さつま市の万世特攻平和祈念館では、1日から特別企画展が始まりました。

南さつま市の「万世」には、太平洋戦争末期に陸軍の特攻基地がおかれました。特攻隊員121人を含む「万世飛行場」における出撃・戦没者は201人で、祈念館には隊員らの遺書や遺品などが展示されています。

(記者)「遺品には今回初公開となったものもあります。こちらは、将来の夢が美術の教師がだったという木原少尉のノートです。ノートには飛行機の絵が細かくきれいに描かれています」

万世から出撃した特攻隊員らが編成された時期や出来事などを年表で紹介。10代から30代の27人の隊員の遺書や手紙を顔写真と一緒にパネルで展示しているほか、日の丸に書かれた寄せ書きの遺品もあります。

(横浜から60代夫婦)「忘れてはいけないことだろうと思う」「最後まで読めないですよね、なんかね…」

Q(隊員と)似たような年代なのでは?
(南九州市から20代)「はい。そうですね。僕たちにできること、誰かのために何かを残せる、そういう人生を歩んでいきたい」

(万世特攻平和祈念館 小屋敷茂管理事務員)「企画展を通じて、平和を祈る心が皆さんに伝わっていけばありがたい」

特別企画展は8月31日までです。

隊員らの手記や遺書、手紙などから、出撃日時だけではなく編成時期や当時の状況をまとめて時系列で展示することで、万世飛行場での様子がこれまでよりも詳しく記されているということです。

入館料は高校生以上310円、小中学生は210円です。