「災害時の健康を考える」
被災地で物流が途絶えると…
大地震や豪雨、台風などが起きた被災地ではみるみるスーパーや商店から次々と商品がなくなっていきます。特になくなるのが早いのが生野菜。東日本大震災の際は、供給不足から2週間後、スーパーでキャベツが1玉500円で販売されたことも。新鮮な野菜は早朝に並ばないと購入できない貴重品になります。

野菜のない食生活
被災するとなかなか野菜をとることができないうえ、ストレスがたまることもあり風邪をひきやすくなったり、便秘になったり、口内炎ができやすくなったり。避難生活が続くと野菜が食べたくなるものの、買えない。そんなときのために、野菜も備蓄できるのです。

常温保存ができる野菜

常温でも保存できるじゃがいもや玉ねぎ、にんじんは家にストックしておくと便利です。
じゃがいも
日に当てると芽や皮に含まれる毒素が生成されるので直射日光が当たらない、風通しのいい場所に置いておきましょう。リンゴと一緒にポリ袋に入れておくとリンゴから出る成分が芽の成長を抑え、芽が出にくくなる効果があるそうです。保存の目安は2か月ほどです。
玉ねぎ
湿度が高いと腐敗が早く進みますので、冷蔵庫ではなく、風通しのよい冷暗所で保存しましょう。保存の目安は2か月ほどです。
にんじん
湿気に弱いので冷蔵庫に丸のまま保存する際には新聞紙などで包みましょう。新聞紙はにんじん自体の乾燥も防いでくれます。冬など寒い季節は新聞紙にくるんでもよし、箱のまま冷暗所においておいても大丈夫です。保存の目安は2週間ほどです。
※上記の保存期間より短くても野菜が変色していたり腐っていたりした場合、消費は控えましょう。
野菜ジュースの使い方
災害時、手軽にとれるのは野菜ジュース。保存期間は約9か月あります。さらに長期保存用のものだと、5年以上の保存期間があるものも。

さらに、ただ飲むだけでなく、災害時の料理の手助けにもなる野菜ジュースを使ったレシピもあります。電気、ガス、水道のライフラインがなくてもできます。
野菜ジュースごはん(中央区HPより)
アルファ化米(お米を炊きあげたあとで急速に乾燥させたもの)に野菜ジュースを加えて密封して待つだけ(常温なら80分、温めたものなら20分)。
アドバイザー

アベナオミ
(イラストレーター)
宮城県在住 1歳児育児中に東日本大震災を経験、防災士資格を取得。子育てママの視点で衣食住「インドア防災」を発信。