去年秋に汚れた水が出ていたために、埋め立てを停止していた広島県三原市の産廃処分場について県は、必要な措置が完了したとして再開を許可しました。停止期間は165日と過去最長でした。
三原市にある本郷最終処分場では、去年10月の水質検査で、浸透水から、有機汚濁を示すBODの値が基準値の7.5倍検出されました。基準値超過は3回目で、県は11月、廃棄物の搬入や埋め立てを中止し、原因を究明するよう警告しました。
今回、県は「原因は確認できなかった」としながらも、「去年11月以降、現時点まで正常な状態で安定していることから、汚染源は洗い流され、消失したと推定されること」、「埋め立て層の洗い出し調査の結果から、今後、基準値を超えるBODが流出するおそれは小さいと考えられること」から、25日朝、事業者に対し、再開を認める通知を出したということです。
停止期間は165日間で、県によりますと、行政指導による搬入停止としては、広島県内の処分場で過去最長だということです。
一方、周辺住民が処分場の排水が流れる川で毎日実施している水質検査では、最近でも日によって基準値を超える値が検出されていて、農業への影響が懸念されています。
この処分場をめぐっては、県の設置許可処分の取り消しを求める訴訟が続いています。