全国のスーパーで販売されたコメ5キロあたりの直近の平均価格は4217円で、15週連続で高値を更新しました。鹿児島県内で備蓄米の販売が始まって24日で2週間。小売店の現状を取材しました。
(記者)「コメ売り場です。表記はないがコチラが備蓄米。きょうも山積みされている」
鹿児島市のスーパー「エーコープ桜ヶ丘店」では、今月10日に備蓄米の販売が始まりました。最初の350袋は翌日に完売。その後も備蓄米は日曜を除いて、毎日200から300袋ほど入荷し、23日までにおよそ4000袋が売れました。

価格は2週間前と変わらず普通米が3380円、無洗米が3480円です。
(2回目の購入・30代)「親子丼やカレーを作るようになった。安心して安く買えたらいい」
(初めて購入・50代)「助かる消費者としては」
(初めて購入・70代)「味が今までのものとどうかな」
備蓄米には変化も…。
2週間前は新潟県産でしたが、24日は富山県産とブレンドの2種類が並んでいました。
(エーコープ桜ヶ丘店 前野研二店長)「お客さんもいろいろ選べたらありがたいのではないかと思う。新米(の時期)まで販売できればと思う」

一方、鹿児島市内にある個人経営の小売店に取材したところ、23日時点で10店舗すべてが「備蓄米を仕入れられない」と回答しました。コメの在庫が少なくなる中、常連客のみへの販売や販売数を制限するなどの対応をとっているということです。

流通の偏りをなくすため、政府は、23日始まった備蓄米の3回目の入札分から、「卸売業者どうしの転売」ができるように販売ルールを変更しました。これまで備蓄米は、9割を落札したJA全農と取引実績のある業者を中心に流通していましたが、転売できることで流通の偏りが減り、より多くの小売店に行き渡らせるのが狙いです。
政府は7月まで毎月、備蓄米を放出することにしていて、小売店全体にコメが流通し価格の安定につながるのか注目です。