広島県熊野町にある神社で2024年、大きなご神木が伐採されました。その「ご神木」を使って、地元の高校生がアート作品を制作し、神社に奉納しました。

神社に取り付けられる大きな額…。神社の目の前にあるご神木から作られました。ご神木は樹齢800年といわれるスギです。

昭和30年代に雷に撃たれても立ち続け、地元の人からは「神様と神社を守った木」として、親しまれていました。

しかし腐食が進み、大雨や地震で倒れるおそれがあったため、2024年5月に伐採されました。このご神木を後世に伝えようと、地元・熊野高校の美術部と書道部の生徒が、奉納額の制作に取り組みました。

全てご神木を加工した木材で作られています。ご神木が生まれたとされる800年前の鎌倉時代から、現代の人々につなぐというのがテーマです。

熊野高校3年生美術部 坂元空弥部長
「御神木はあえて色を塗らずに、木本体をむき出しにしている。御神木そのものを見てほしい」
熊野高校3年生書道部 横田七華部長
「最初はどうなるか不安だったが、こうして美術部の人と協力することができいい作品になった」
熊野高校3年生美術部工芸代表 藤田雛さん
「楽しめたし、熊野の歴史を知ることができ、貴重な体験だった」

榊山神社 梶山望宮司
「形は変わりましたけどこれは御神木なので、木々にも神様が宿ると言われてますから、御神木として熊野町の皆様を守ってもらえるような存在であって欲しいなと思います」

神社は、伐採されたご神木の一部を入れたお守りも授与するということです。