須坂市が、地元産でないシャインマスカットをふるさと納税の返礼品にしていた問題で、長野市などで栽培された38トンも「須坂市産」として送られていたことがわかりました。

シャインマスカットの調達は和歌山県の「日本グルメ市場」が行っていて、2019年以降の5年間で山形県産のブドウ11.8トン余りを須坂市産としていました。

市は23日の会見で、総務省に21日に提出した報告書の概要を公表。

この中で、2019年からこれまでに長野市や中野市などのシャインマスカットおよそ38トンも「須坂市産」として送っていたことを明らかにしました。

三木正夫須坂市長:「こういう形でたびたびやっているということになれば、単なる産地の不適正表示でなく、故意の産地偽装ではないかということで認識している」

また、去年10月、返礼品の事務に必要な「商品登録シート」と呼ばれる書類の原産地欄を、市の担当者が「長野県須坂市」から「長野県」と書き換えていたこともわかりました。

日本グルメ市場の求めで書き換えたということですが、理由などは明らかにしていません。

(隠ぺいしようとしたということですか?)
三木正夫須坂市長:「どういう事情があるかわからないのでちょっとコメントできないですね」

このほか、今年3月にも山形県産の種なしピオーネが須坂市産の返礼品として発送されたことがわかり、シャインマスカット以外の果物の産地偽装についても調べています。

総務省はふるさと納税制度の指定取り消しも含めて須坂市への対応を検討しています。