トランプ政権から助成金凍結のターゲットにされたハーバード大学。21日にトランプ政権を相手取り、提訴に踏み切りました。(4月22日「news23」の放送より)
助成金凍結でトランプ政権を提訴
アメリカ最古の大学・ハーバード大学。ケネディ元大統領やビル・ゲイツ、ナタリー・ポートマンなど歴代大統領や名だたる起業家・著名人らがその門をくぐった名門校です。

トランプ大統領
「ハーバード大学は恥ずべき存在だ。彼らのやったことは恥だ」
17日、トランプ大統領はハーバード大学を“恥ずべき存在”と糾弾。両者の対立が激しさを増しています。
発端となったのは、トランプ政権が名門大学に対して行っている”ある要求”です。

トランプ政権は、ガザへの攻撃をめぐり大学で抗議デモを行った学生を「反ユダヤ主義」だとして大学に取り締まりを強化するよう要求。

大学入試にも注文をつけ、多様性を重視した学生選考をやめるよう求めているのです。
これに対し、ハーバード大学は要求を拒否。

ハーバード大学(14日の声明)
「要請は連邦政府の権限を超えている」
トランプ政権がハーバード大学に対する22億ドル(約3200億円)の助成金を凍結する事態に発展していました。
政権の決定に学生や大学職員は…

ハーバード大学 教職員
「大学の独立性は優れた研究活動にとって不可欠です。自由な思考と真理の探求の条件です」
スウェーデンからの留学生
「ハーバードに通っているだけで、強制送還されるかもしれない恐ろしい状況です」
さらに、トランプ政権は医療研究向けの助成金10億ドル(1400億円)の差し止めも検討していて、影響はさらに広がる懸念も。
大学側は癌や心臓病・感染症などの分野の研究が危機にさらされていると主張。
大学の関連誌も今後、研究者の人員整理が行われる恐れがあるほか、研究用のサルが安楽死させられる可能性があるとも伝えています。

ハーバード大学の声明(21日の声明)
「こうした措置は、患者、学生、教職員、研究者、そしてアメリカの高等教育の国際的地位にまで、深刻な影響をもたらす」
こうした事態に大学側は21日、助成金凍結の差し止めを求めトランプ政権を提訴。
アメリカ国内の150を超える大学も共同声明を発表し、トランプ氏の対応を批判していますが、その声はどこまでトランプ氏に届いているのでしょうか。