養殖魚のエサに昆虫を使う取り組みを進めている愛媛大学は、農学部のキャンパスに昆虫の大量生産に向けた研究施設を設置しました。

愛媛大学は、養殖魚のエサに昆虫を使う取り組みを大日本印刷と共同で進めていて、農学部のキャンパスに設置した研究施設が22日、報道陣に公開されました。

こちらでは、ミールワームという昆虫の幼虫を飼育し、エサの原料となる粉末を生産する研究を行っていて、機械による自動化と大量生産を目指しているということです。

この研究は、養殖魚のエサに使われている天然魚の魚粉の価格高騰を受け、代わりとなるエサを模索しようと進められています。

これまでの研究でミールワームを1割配合したエサを使用したところ、従来のエサと比べ魚の成長に違いはなく、病気になりにくいことがわかったということです。

(愛媛大学・三浦猛教授)
「我々が目指すこのシステムは持続可能な食料生産につながっていく」

愛媛大学と大日本印刷は、研究を進め、こちらの施設で2028年度以降、商業用として年間1200トンの生産を目指すということです。