なぜ海岸に…足取りに残る謎

捜査関係者によりますと、行仕さんは4月12日の夜から13日未明に防潮堤で殺害され、波消しブロックの間に遺棄されていたとみられています。遺体は仰向けで、着衣に乱れはなく靴は付近で見つかりました。一方で、凶器や行仕さんの財布やスマートフォンはまだ見つかっていません。

行仕さんは、4月12日に仙台市内の勤務先から自宅へと戻り、夕方「勤務先に戻る」と話して小学生の子どもを残し一人で外出。その後、連絡が途絶え翌13日に家族から行方不明届けが出されました。そして、午前10時過ぎ、自宅から直線でおよそ14キロ離れた岩沼市の海岸で見つかりました。遺体発見現場の海岸に通じるのは一本道の県道125号線です。付近に住宅はなく海岸は釣り人が訪れる場所となっています。

釣り人:
「真夜中は基本、人がいない。(日中は)結構、散歩している人がいるので防潮堤の上を。絶対見つかるから捕まりたくないならああいう感じにしないと思う」

中村洋輝記者:
「遺体発見現場の海岸です。ライトを消すと真っ暗になり何も見えない状態です」

また、周辺には街灯がなく車通りも少ないため、これまで不審な車の目撃情報も入っていません。仙台市内の保育所に勤めていた行仕さん。トラブルに巻き込まれるような人ではなかったといいます。

行仕さんを知る人:
「事件に巻き込まれるようなイメージではない。いつも園児たちの散歩、よく手をつないでやっていていいイメージだった」

行仕さんは車を所有しておらず、自転車も自宅に残されていました。捜査関係者によりますと、これまで自宅の最寄り駅の防犯カメラには行仕さんの姿は確認されておらず、自宅を徒歩で出た後、何者かと合流し車に乗ったとみられています。また、遺体には、縛られたり殴られたりした痕跡はなく、捜査本部は行仕さんと面識があった者の犯行とみて交友関係などを慎重に捜査しています。