きょう21日の広島県内は各地で気温が上がり、安芸太田町加計で27.7℃となるなど、各地で夏日を観測しました。暑さに慣れていない今の時期は、熱中症になりやすいため、注意が必要です。

RCCウェザーセンター 近藤志保 気象予報士
「午後2時前の広島市中区です。きょうも強い日差しが照りつけています。手元の温度計は27℃を差しています」

まちの人も急な暑さについていけないようです。
まちの人たち
「最近は寒暖差が激しいので、きょうはくらっとします」
「車の中がサウナみたいなので、できるだけ涼しくなるように、窓開けるとかしていますけど、特別なことはしていないですね」
「暑すぎて、4月でこんなに暑かったらどうしよって思っていました。寒暖差がありすぎて子どもに何着せたらいいのかわかんないなって思っていました」

この1週間で初夏の陽気となる日も増えましたが、暑さに慣れていない、本格的な夏の前でも熱中症になることがあります。消防庁のデータによりますと、早くも5月から熱中症搬送者数が増えてきます。

日本スポーツ協会の熱中症予防ガイドブックの制作に関わる広島大学の長谷川博教授は、本格的な暑さを迎える前に、「暑熱順化」が大事だと話します。

広島大学 長谷川博 教授
「体が暑さに慣れることを暑熱順化といいます。暑さに対する耐性ができますので、熱中症予防にもつながってくるということです」

急に気温が上がり、体にどんどん熱がたまると、熱中症になってしまいます。そのため、急激に体温を上げないように、血流をよくして汗をかくことが重要です。

広島大学 長谷川博 教授
「体が暑さに慣れていないときには、いきなり激しい強い運動をするのではなくて徐々に汗をかくような運動を始めていただいて、ウォーキングとかジョギングとか少し汗ばむ運動をしていただくといいと思います」

暑熱順化のトレーニングは数日かけて行う必要があります。一般的には5日くらいで暑さに慣れるといわれていますけど、完全に体温をコントロールできて、汗をかける体をつくるとすると、1週間から10日程度は必要になってくると思います」

長谷川教授は、特に注意が必要な世代があるといいます。

広島大学 長谷川博 教授
「成人にくらべると、高齢者ですとか、子どもさんは、なかなか汗をかけないというのがわかっています。特に高齢者は暑さを感じにくく、うまく汗をかけないので注意が必要です」

本格的な夏を迎える前に、熱中症に備えて過ごしましょう。