「LGBTQ+」=性的少数者の男性・竹内清文さんと、岡山県美作市在住で「バッテリー」などで知られる作家・あさのあつこさんが、10月に開かれた講演会で「さまざまな個性を認められる社会・学校に近づけるための、現状と課題」を考えました。2人の視点から見る「多様な社会の未来」とは?
■LGBTQ+当事者は「人口の5%」しかし多くが「相談できない」

(NPO法人 レインボーハートokinawa 竹内 清文 理事長)
「(LGBTQ+当事者は)だいたい『人口の5%』と言われていますから。皆さんが勤務されている学校で5%で計算すると。結構な数だと思うんですよ」
「でもその中で『相談したい』って思う子どもって、本当に一部なんです。つまり、『見えている子』だけが『LGBTQ+当事者ではない』」
LGBTQ+について全国で講演を行う、津山市出身の竹内清文さん。「男性が恋愛対象である当事者」のひとりです。
10月14日、岡山県内の校長たちの前で、若い性的少数者を取り巻く環境について語りました。
■当事者の65%は「自殺を考えたことがある」

(NPO法人レインボーハートokinawa 竹内 清文 理事長)
「中学の段階でほぼ全員、性別不合の方は自覚している。当事者で自殺を考えた人は65.8%。当事者でない人は26.8%なので、差は倍以上開いています」
「いつ死のうと思ったかは、『中学・高校時代』が一番高い」

レズビアンやゲイなど当事者は、全人口の5~10%ほどと推計されています。ただ学校に通う約9割が、周囲に相談できずにいるのです。
(小学生の当事者)
「女の子が好きだし、心の中も男みたいな」
(記者)「女の子が好き、というのは誰かに言ったことある?」
(小学生の当事者)
「それはないです。馬鹿にされそうで恐いから」