太平洋戦争末期、阿久根市沖に沈んだ旧海軍の戦闘機「紫電改」の潜水調査が行われ、両翼と機銃とみられる残がいが新たに見つかりました。

阿久根市折口の浜から数百メートル沖に沈む「紫電改」。太平洋戦争末期、1945年4月21日に不時着した旧海軍の戦闘機です。

林喜重大尉が、アメリカの爆撃機「B-29」を迎え撃つために霧島から出撃し、被弾して海に不時着したもので、林大尉は戦死しました。

紫電改を引き揚げ、後世に伝えようと活動する地元のNPO法人の呼びかけで集まった水中カメラマンらが撮影しました。

これまでの調査で機首部分は確認できていましたが、18日と19日の調査で、両翼や機銃とみられる残がいが新たに見つかったということです。

(調査した東海大学 木村淳准教授)「両翼は想定された以上に残っている」

(紫電改・林大尉機を引き揚げる会 肥本英輔代表)「戦争の記憶を後世に残すのが会の趣旨。出来るだけ保存状態のよい形で、長期的に皆さんの身近なところで(展示したいと)考えている」

NPO法人では今後、クラウドファンディングなどで資金を募り、早ければ年内に機体の引き上げに着手したいとしています。